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2008年11月

懐旧

春風一度吹 しゅんぷうひとたびふけば

百花離其枝 ひゃかそのえだをはなる

雖吾人似花 ごじんはなににたりといえども

有洋々前途 ようようたるぜんとあり

今離三丘舎 いまさんきゅうしゃをはなれ

舞無限大空 むげんのおおおぞらにまう

決其前途者 そのぜんとをけっするものは

在各人志耳 かくじんのこころざしにあり   

 昔々、昭和二十六年に卒業をした大阪府立三国丘高校の卒業記念文集の中に、十八歳の自分が作った漢詩を見つけました。つたないが、未知なる未来への希望を詠んでいます。その時から五十有余年少年の志は果して達せられたのでしょうか。精一杯の努力を尽くしたつもりなので、自分では悔いはありませんが、自分がこの世に生を受けた傷跡を残すことが出来たのか忸怩たるものがあります。

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時間

 音もなく流れ行く大河の如く時は過ぎ行く。時の始まりは何時なのか解らず、誰も時の終わりを知らない。実の時はこの瞬間だけで、過ぎ去った過去も、やって来る未来もすべて虚の時である。過ぎ去った虚の時は凍り付いていて、もはや解かすことはできない。未来の虚の時も如何に思いを巡らしていても、その時に遭遇できるという保証はない。生ある証しである実の時を意義あるものとして、楽しく生きることが大切なのだ

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新しい街との出会い

暫く前に五十有余年住み慣れた堺から茨木に仮寓を移しました。住いは八階ですので北には北摂の山並みが目前に南には遠く生駒山が眺望されます。この地にも興味を引かれる処が多々在りその幾つかを訪ねました。継体天皇陵といわれる太田茶臼山古墳がすぐ近くにあります。継体天皇は二十五代武烈天皇に男子の後継がなかったため十六代応神天皇の五世の孫に当たる大王が福井県から迎えられて皇統を守ったとされている異色の天皇です。北の阿武山の中腹にひと際目立つ古めかしい塔屋を持つ京大の地震観測所が遠望されます。新幹線や名神高速などの交通網が建設され新興住宅も周辺に迫った今も観測はなされているのでしょうか。摂津耶馬渓もごく近くにあり大学生の頃友人とキャンプをした懐かしい場所です。今でもリゾート地としてそれなりに賑わっているようですが飯盒炊飯は無理でしょう。北摂の山を越えるとすぐに京都府亀岡市です。

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